■原作に「ひねり」

 NRAは、作家のアメリア・ハミルトン(Amelia Hamilton)氏に依頼し、こうした名作童話に「ひねり」を加えてもらった。

 銃を与えられた赤ずきんは、おばあさんの家を訪ねるため森を通っても、オオカミに食べられる心配はほとんどない。

 道でオオカミに出くわした赤ずきんは「肩に担いだライフル銃の重みを感じ、安心しました」と、NRA版の物語は綴る。「銃を目にすると、オオカミの顔からは一瞬、残忍な笑みが消えました」。オオカミが話しかけようとすると、「赤ずきんは銃を両手で構えました。オオカミは恐れをなして逃げ出しました」。

 おばあさんにとっては、銃は暗い森の中だけでなく、自宅でも人食いオオカミから身を守ってくれる存在だ。「オオカミは、口を大きく開けてかがみこむと、突然、動きを止めました。大きく見開いた目で下を見やると、おばあさんが自分に散弾銃を突きつけていることに気づきました(…)『今日、食べられてしまいはしない』と、おばあさんは言いました。『そしてお前は、二度と人間を食べたりはしない』」

 こうした童話については、子どもたちの目に銃を魅力的なものとして写そうとしていると懸念する人々から批判が上がっている。だが、執筆者のハミルトン氏は先週、米テレビ局CBSとのインタビューで、こうした批判に驚きを表明し、「これらの童話は大人も対象にしており、全ては安全性に関するものだ」と述べた。