■日本の核保有否定せず

 また、日本が北朝鮮から自国を防衛する目的で核兵器を保有するのは認められるかとの質問に対し、そうした状況を容認する可能性をにじませた。さらに、日韓両国が駐留経費を大幅に増やさない場合、米軍の引き揚げもいとわない考えを明らかにした。

 さらに、現職バラク・オバマ(Barack Obama)大統領の政権が、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の退陣を求めると同時に、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の掃討作戦を展開しているのは「正気の沙汰ではない愚かな行為」だと批判した。

 トランプ氏は「アサドが善人だと言うつもりはない。実際に善人ではないからだ。ただ、われわれにとってはるかに大きな問題なのはアサドではなくISの方だ」と語った。その上で、ISの大きな資金源となっている原油の取引を標的とし、地下銀行の取り締まりによって資金の流れを断つ考えを示した。

 これまで中東の米同盟国はIS掃討作戦に地上部隊を派遣すべきだとの主張を繰り返してきたトランプ氏は今回のインタビューで、サウジアラビアなどの中東の米同盟国が地上部隊を派遣したり、米軍経費の相当部分を負担したりしない限り、こうした国々からの原油買い付けを停止することもあり得ると発言した。

 またトランプ氏は、自身の外交政策の主な情報源はこのインタビューを全文掲載したニューヨーク・タイムズをはじめとするさまざまな新聞だと述べた。(c)AFP