【3月27日 AFP】ベルギーの捜査当局は26日、同国の首都ブリュッセル(Brussels)で発生した連続テロ事件に関与した疑いで、男を逮捕したと発表した。

 当局は逮捕された男の氏名をフェサル・C(Faycal C)と発表した。地元メディアは、この人物はフリーランスジャーナリストのフェサル・シェフ(Faycal Cheffou)容疑者で、24日夜に拘束されたと伝えている。

 捜査当局はこの人物が、自爆犯2人と共にブリュッセル国際空港(Brussels Airport)の監視カメラ映像に映っていた3人目の男の可能性があるとみている。特徴的な黒い帽子と白いジャケットを身に着けた3人目の男の爆発物は爆発しなかった。当局は大規模な捜査を行い、この男の行方を追っていた。

 ブリュッセル国際空港は、事件で損壊したところを修理し、新しい警備体制を整える必要があるため、旅客便の運航を部分的に再開できるのは29日以降になるとの見通しを示した。

 一方、27日に同市中心部の広場「プラス・ド・ラ・ブルス(Place de la Bourse)」からスタートする予定だった平和行進は、警備に警察の人員を割いて事件の捜査が手薄になることを避けるため中止された。

 ブリュッセルのイバン・マヨール(Yvan Mayeur)市長は、「治安当局には捜査に集中してもらおう。平和行進に参加したいのはやまやまだが、数週間延期させよう」と述べた。

 欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)の本部があるブリュッセル市内と空港は26日も警戒に当たる重武装した軍の兵士と警察官の姿が見られ、緊張感が漂っていた。(c)AFP/Bryan McManus/Joshua MELVIN