【3月26日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)の南約40キロのイスカンダリーヤ(Iskandariyah)近郊の村にあるサッカー場で25日、地元チームの試合終了後に行われていた表彰式の最中に1人の男が自爆し、イスカンダリーヤ市長を含む少なくとも30人が死亡し、65人以上が負傷した。警察当局と医療関係者が明らかにした。

 多数の死傷者が出た同事件についてイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」はソーシャルメディアを通じて犯行声明を出し、実行犯とみられる男の写真を投稿した。写真には、頭に黒いスカーフをかぶり、右手の人さし指を立てた10代に見える男が写っている。

 サッカー場がある村の警察幹部はAFPに対し、会場で優勝チームへのトロフィーの贈呈が行われている最中に人混みの中で男が自爆したと語った。試合後の会場にはサポーターや当局者、治安要員が集まっていた。

 会場にいた18歳の男性は、「犯人は人混みをすり抜け、人の輪の中に近付いて自爆した。市長が選手にトロフィーなどを渡している最中だった」と証言した。

 イスカンダリーヤの病院関係者は、亡くなったアハメド・シャケル(Ahmed Shaker)市長は「爆発で重傷を負い、病院で死亡した」と述べている。また、シャケル市長のボディーガード1人、治安部隊員少なくとも5人が死亡したという。

 同病院関係者によれば、死傷者はさらに増える恐れがあるという。(c)AFP/Abbas al-Ani