【3月24日 AFP】ベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)で22日に起きた連続テロ事件で、空港で自爆した2人目の実行犯の身元が、ナジム・ラーシュラウイ(Najim Laachraoui)容疑者と特定された。警察筋が23日、AFPに明らかにした。

 ベルギー検察当局は先に、1人目の自爆犯をブラヒム・バクラウィ(Ibrahim El Bakraoui)容疑者と特定、自爆に失敗した3人目の容疑者は現在も逃走中だと発表していた。一方、地下鉄のマルビーク(Maalbeek)駅で起きた自爆攻撃の実行犯は、ブラヒム容疑者の弟のハリド・バクラウィ(Khalid El Bakraoui)容疑者と特定されている。

 ラーシュラウイ容疑者のDNAは、昨年11月に発生したパリ同時テロ事件で使用された爆発物と、同事件の主犯格とされるサラ・アブデスラム(Salah Abdeslam)容疑者の指紋が同12月に見つかったブリュッセルのアパートから検出されている。このアパートでは爆弾製造器具も見つかっており、ラーシュラウイ容疑者はパリ同時テロで使われた爆弾を製造した疑いが持たれている。

 検察当局によると、ラーシュラウイ容疑者は2013年2月にシリアに渡航。また昨年9月には、オーストリア・ハンガリー間の国境を、偽名を使って越えていた。同容疑者は、アブデスラム容疑者と、3月15日のブリュッセルでの強制捜査時に死亡したモハメド・ベルカイド(Mohamed Belkaid)容疑者と一緒に旅行していた。

 アブデスラム容疑者は、ベルカイド容疑者死亡から3日後、ブリュッセル連続テロの4日前に当たる3月18日に逮捕された。ブリュッセルの空港と地下鉄駅で自爆したバクラウィ兄弟も、アブデスラム容疑者とのつながりがあったとされる。(c)AFP