■「容疑者はトルコ人過激派」と地元メディア

 地元メディアは、19日の実行犯がトルコ人過激派のサワシュ・ユルドゥズ(Savas Yildiz)容疑者(33)だと伝えている。

 今回の自爆攻撃で犯行声明は出されていないが、政府系のメディアはイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の犯行と指摘している。ISは、今年1月にイスタンブールの名所ブルーモスク(Blue Mosque)付近で発生しドイツ人観光客12人が死亡した自爆攻撃や、昨年10月にアンカラで発生し、103人が死亡したクルド系左派グループ平和集会での自爆攻撃など、このところトルコ国内で複数の攻撃を行った疑いがもたれている。

 しかし、最近ではトルコにおいてクルド闘争が再発し、クルド人過激派組織による自爆攻撃も発生している。過去1か月でアンカラでは2度自爆攻撃が発生し、数十人が死亡している。

 トルコのメディアが放映した防犯カメラの映像には、長いコートを着た自爆犯とみられる男が、爆発の直前に、地元政府ビルの外で少人数のグループに近づく様子が捉えられていた。

 イスタンブールのシャーヒン知事は、自爆犯の標的は政府ビルだったとみられると述べた。またある欧米外交関係者は、自爆犯が観光客にも被害を与えることを狙っていた可能性もあると指摘した。(c)AFP/Clare Byrne with Burak Akinci in Ankara