【3月14日 AFP】ブラジル各地で13日、汚職や経済低迷に抗議する人々がジルマ・ルセフ(Dilma Rousseff)大統領の退陣を求めるデモを行い、全土で約300万人が参加した。

 デモ参加者らは議会に対し、ルセフ大統領の弾劾請求手続きの迅速化を要求。参加者の数が膨れ上がったことを受け、ルセフ大統領への支持についてこれまで様子見姿勢をとっていた議員は、判断を迫られるとみられる。

 野党の支持基盤が厚い同国最大都市サンパウロ(Sao Paulo)では目抜き通りが抗議デモ参加者で埋め尽くされ、州警察によれば参加者数は140万人と「歴史的」な数を記録した。

 ブラジルのニュースウェブサイトG1がまとめた警察統計によると、デモの規模が大きかったサンパウロとリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)を除いても各地のデモ参加者総数は130万人を超えた。各地の数字を合計すると、ブラジル全土の参加者総数は300万人前後となる。

 ルセフ大統領と与党・労働党は、国営石油会社ペトロブラス(Petrobras)にからんだ大規模な贈収賄疑惑に対する捜査の影響で、政権保持が危ぶまれている。先日には、ルセフ大統領がかつて側近を務めていたルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)前大統領がマネーロンダリング(資金洗浄)の罪で訴追された。(c)AFP/Natalia RAMOS、Sebastian SMITH