【3月14日 AFP】西アフリカ・コートジボワールの観光地グランバッサム(Grand Bassam)で13日、重武装した男らがビーチリゾートを襲撃し、フランス人とドイツ人を含む16人が死亡した。北アフリカを拠点とする国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の過激派組織「イスラム・マグレブ諸国のアルカイダ組織(AQIM)」が犯行声明を出した。

 アラサン・ワタラ(Alassane Ouattara)大統領は、ホテル3か所を標的とした乱射により民間人14人と特殊部隊員2人が殺害されたと明らかにした。ハメッド・バカヨコ(Hamed Bakayoko)内相によると、死者にはフランス人とドイツ人が各1人含まれている。目撃者らはAFPに対し、襲撃犯らはアラビア語で「神は偉大なり」と叫んでいたと語っている。

 西アフリカではここ数か月の間、マリとブルキナファソのそれぞれの首都でホテル襲撃事件が起きており、各国が治安対策を強化していた。両事件でもAQIMが犯行を認めている。

 ワタラ大統領は今回の事件を「テロリスト」による攻撃だと非難するとともに、襲撃犯6人を殺害したと発表。一方、AQIMは声明で戦闘員3人が死亡したとしている。

 フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領は「卑劣な攻撃」と非難し、犯人の捜索での協力を申し出た。またパリ(Paris)の検察当局はテロ案件として捜査に着手したことを明らかにした。

 グランバッサムはフランス植民地時代に首都が置かれた古都で、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産(World Heritage)に登録されている。(c)AFP/Christophe KOFFI