【3月10日 AFP】スウェーデンの陸上女子中距離選手、アベバ・アレガウィ(Abeba Aregawi)から、ロシアの女子テニス選手マリア・シャラポワ(Maria Sharapova)が使用した禁止薬物「メルドニウム(Meldonium)」が検出されたことが9日、明らかになった。

 同種目の元世界チャンピオンのアレガウィは、スポーツ界で広がるメルドニウムで陽性反応が出た選手のリストに名を連ねることになった。

 メルドニウムは、今年1月に世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物リストに追加されたばかりで、今年に入ってから、昨年の東京マラソン(Tokyo Marathon 2015)で優勝したエンデショー・ネゲセ(Endeshaw Negesse、エチオピア)やアイスダンスのエカテリーナ・ボブロワ(Ekaterina Bobrova)の検体が陽性反応を示している。

 エチオピア出身のアレガウィは、すでに2週間前の最初の検査で陽性反応が出ていた。

 スウェーデン陸上競技連盟(SFIF)のドーピング部長は、「AとBの二つの検体が検査された。A検体はすでに陽性だったと結果が出ていて、通常そうなるように、B検体も陽性だった。残念だが、驚きというものはない」とコメントしている。

 エチオピア代表として、2012年のロンドン五輪に出場した25歳のアレガウィは、2013年の世界陸上モスクワ大会(14th IAAF World Championships in Athletics Moscow)で金メダルを獲得したものの、昨年の北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)では、6位に終わっていた。

 アレガウィには、最長で4年間の出場停止処分が下されることになる。(c)AFP