【3月10日 AFP】ロシア政府は9日、軍用目的でイルカ5頭を購入する方針を明らかにした。ソ連時代に潜水艦や機雷の探知に活用していた「軍用イルカ」を復活させる試みだ。

 ロシア政府の調達ウェブサイトに掲載された資料によると、ロシア軍はイルカの調達に関する175万ルーブル(約280万円)の契約の入札を開始した。今年8月1日までに、ウクライナから併合したクリミア(Crimea)半島の港湾都市セバストポリ(Sevastopol)に運ぶ計画だ。購入を目指すのは3~5歳の雌2頭と雄3頭で、歯が完全で体に傷がないことが条件とされる。

 イルカは冷戦(Cold War)の最中に、ソ連や米国が潜水艦などの探知のほか、港湾や船舶近くの不審物や不審者の発見のために用いた。米海軍は現在も海洋ほ乳類を活用しており、2003年には米同時多発テロを受け実施された「不朽の自由作戦(Operation Enduring Freedom)」で、アシカをバーレーンに派遣した。(c)AFP