【3月8日 AFP】ロシアフィギュアスケート連盟(FSFR)は7日、ソチ冬季五輪のフィギュアスケート団体戦で、同国の金メダル獲得に貢献したアイスダンスのエカテリーナ・ボブロワ(Ekaterina Bobrova)/ドミトリ・ソロビエフ(Dmitri Soloviev)組が、ドーピング違反の疑いで、月末の世界選手権(ISU World Figure Skating Championships 2016)を欠場することになると発表した。

 25歳のボブロワは、1月にスロバキアのブラチスラバ(Bratislava)で開催された欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2016)で、ソロビエフと共に銅メダルを獲得しているが、同大会のドーピング検査で、検体から禁止薬物のメルドニウム(Meldonium)が検出されたという。心臓病の治療薬としても用いられるメルドニウムは、今年1月から禁止薬物に指定されている。

 FSFRは声明の中で、「ロシア王者のボブロワ/ソロビエフ組は、世界選手権を欠場する」と述べ、「連盟は本件に関して、これ以上のコメントは差し控える」と続けた。

 28日に米ボストン(Boston)で開幕する世界選手権には、アレクサンドラ・ステパノワ(Alexandra Stepanova)/イワン・ブキン(Ivan Bukin)組が、ロシア代表として出場することになる。

 アレクサンドル・ズーリン(Alexander Zhulin)コーチは、ボブロワがBサンプルの検査を求めなかったと明かしており、ロシアの通信社Rスポーツ(R-Sport)は、「最悪のタイミングで禁止薬物の陽性反応が出た」というコーチのコメントを引用している。

「この国は、陸上界におけるドーピングスキャンダルの渦中にある。ロシア反ドーピング機関(RUSADA)は機能していない。これは間違いなく最悪のタイミングだ」

(c)AFP