【2月28日 AFP】アフガニスタンの首都カブール(Kabul)などで27日に2件の自爆攻撃があり、計25人が死亡した。アフガニスタン政府は旧勢力タリバン(Taliban)に対し、来月予定されている和平協議への参加を呼び掛けているが、今回の事件で先行きに懸念が生じている。

 複数の目撃者や当局によると、カブール市内中心部の国防省近くで何者かが自爆し、その後タリバンが犯行声明を出した。この日オフィスは閉まっていたが、同省は兵士2人を含む12人が死亡し、8人が負傷したと発表した。実行犯は徒歩だったという。専門家からは、和平協議再開を前にタリバンが支持を集めようとして、カブール中心部への攻勢を強める可能性が指摘されていた。

 カブールでの自爆攻撃に先立ち同日、政情不安定な東部クナール(Kunar)州の州都アサダバード(Asadabad)でも、オートバイに乗った人物が市場で自爆し、13人が死亡、少なくとも39人が負傷した。

 アフガニスタンと中国、パキスタン、米国の4か国は、長年続いているタリバンの攻撃を終結させるため、和平協議を再開しようとしている。4か国の代表は先週カブールで、この和平プロセス再開を目指す4回目の会合を開いた。4か国は来週までにタリバンとアフガニスン政府の直接対話を行う方針を打ち出したものの、タリバン側が4か国から接触を受けていないと主張している現状では、こうした日程は「まったく非現実的」だとの見方もある。タリバンとアフガニスタン政府の戦いは14年余り続いている。(c)AFP