【2月19日 AFP】フランスの裁判所は18日、「セックステープ」事件で恐喝の罪に問われているカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)に対する処分の一部を解除した。これによりベンゼマは、事件の被害者である代表チームの同僚マチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)と接触することが可能となった。

 捜査判事はベンゼマに対する法的制約を一部解除する判決を下したが、検察はこれを不服として異議申し立てを行った。審理は3月4日に仏パリ(Paris)郊外ベルサイユ(Versailles)の裁判所で行われる。

 検察事務所は声明で、ベンゼマに対する法的制約一部解除の判決が「即時に法的効力を有する」と発表している。

「捜査判事は法的制約を一部解除する決定を下した。マチュー・ヴァルブエナとの接触禁止は解除された。ほかの被疑者との接触禁止は継続されている」

 裁判所の法的制約解除の判決が支持された場合、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)を控えるフランス代表にベンゼマが復帰する道が開かれる可能性がある。

 フランスサッカー連盟(FFF)に近い消息筋は、異議が認められない限り、その立場は変わらないかもしれないと語っている。

 この消息筋は「裁判の状況が完全にはっきりとするまで、連盟はベンゼマを招集しないだろう」と続けた。

 欧州選手権の開催国を務めるフランスは、6月10日の開幕戦でルーマニアと対戦する。

 フランスのディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督は、昨年11月にヴァルブエナに対する恐喝事件への関与によりベンゼマが正式な捜査下に置かれてから、同選手を代表チームから除外している。

 所属チームのレアル・マドリード(Real Madrid)ではプレーを続けている28歳のベンゼマは、レアルが2-0で勝利した17日のASローマ(AS Roma)との欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)決勝トーナメント1回戦第1戦にも先発出場している。

 ベンゼマは事件へのあらゆる関与を否定し続けているが、有罪となれば懲役5年の刑を科される可能性がある。(c)AFP