【2月18日 AFP】エジプトで、当局の拘束下で受けた拷問などの訴えを記録している人権団体が17日、政府から閉鎖命令を受けたことを明らかにした。

 閉鎖を命じられたのは、首都カイロ(Cairo)に本部を置く「暴力被害者のリハビリのためのナディーム・センター(Nadeem Centre for the Rehabilitation of Victims of Violence)」。警察署や刑務所で起きた拷問や死亡例、医療過誤などを訴える申し立て記録に残す活動を行っている。

 ナディーム・センターの共同設立者の女性は、AFPの電話取材に「きょう、警官2人が来て、センターの閉鎖を命じた保健省の行政処分の文書を提示された」と話した。理由は説明されなかったという。

 保健省の報道官は、閉鎖の理由について「認可されている以外の活動」を行ったためと説明したが、具体的にどんな活動なのかは明らかにしなかった。

 ナディーム・センターの説明によると、同センターでは「数百人に上る拷問の被害者と、当局に拉致されたとみられる人々の家族に対し、ライフラインを提供している」という。(c)AFP