【2月17日 AFP】トルコは16日、同盟諸国に対し、合同でのシリア地上戦展開を呼び掛けた。5年にわたり続くシリア内戦を終結させるための唯一の方法だとしている。

 これまでに26万人以上が犠牲になったシリア内戦をめぐり、トルコは終結にはバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領の退陣が不可欠との立場をとり、アサド政権を支援しているイランとロシアを厳しく批判している。

 トルコ高官は最大都市イスタンブール(Istanbul)で外国メディアの記者団に対し、「同盟諸国と合同の地上戦を望んでいる」と表明。その実施には米国と湾岸諸国の協力が必要だと訴えた。

 また、「トルコから単独でシリアに軍事作戦が行われることはない」と強調する一方で、「地上戦抜きにシリア内戦の終結は不可能だ」との考えを示した。

 トルコと同様にアサド政権批判の急先鋒であるサウジアラビアも、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する地上戦に参加するため、シリアに特殊部隊を派遣する用意があると明言している。

 だが専門家からは、トルコと北大西洋条約機構(NATO)の同盟諸国が地上戦に踏み切ればロシアとの危険な衝突を招きかねないと懸念する声が上がっている。(c)AFP/Stuart WILLIAMS