【2月16日 AFP】米大統領選へ向けた共和党の候補指名争いに出馬しているジェブ・ブッシュ(Jeb Bush)元フロリダ(Florida)州知事の応援に兄で前大統領のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)氏が15日、初めて駆けつけた。

 ブッシュ兄弟はこの日、20日に予備選が行われる南部サウスカロライナ(South Carolina)州で顔をそろえ、共和党の世論調査で現在トップを走る富豪のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏を追い落とすべく、強力なタッグを組んだ。

 出馬宣言をした昨年以来、ジェブ氏にとって最多の聴衆となる3000人が集まったノースチャールストン(North Charleston)で、兄の前大統領は「米国民が怒り、不満を抱えているのは分かる。しかし、我々の怒りや不満をそのまま映し、あおる人物はオーバルオフィス(米大統領執務室)には要らない」と語った。

 また前大統領は、世界最強の仕事を遂行しようと志願する最良の候補者が、最も声高な人間である必要はなく、むしろ自らのもつ技能を最適に生かせる人物であるべきだと述べ「私はずっと、行動するジェブを見てきた。想定外の事態に直面したときに強く、ぐらつかないのは彼だ」と弟をたたえた。

 11月の大統領選に向けた各党の候補指名争いで、サウスカロライナ州はアイオワ(Iowa)、ニューハンプシャー(New Hampshire)両州に続き、第3戦目となる。これまで序盤戦の結果がふるわないジェブ・ブッシュ候補は、兄である前大統領が今も強力な人気を誇るサウスカロライナで巻き返しを図る。

 同州での共和党の候補指名争いでは、トランプ氏が2位のテッド・クルーズ(Ted Cruz)上院議員に20ポイントの差をつけてトップを走る。3位がマルコ・ルビオ(Marco Rubio)上院議員、4位がオハイオ(Ohio)州のジョン・ケーシック(John Kasich)知事と続き、ジェブ・ブッシュ氏は得票率10%で5位となっている。(c)AFP/Michael Mathes