【2月16日 AFP】2015-16アルペンスキーW杯は15日、スイスのクランモンタナ(Crans Montana)で女子回転第8戦が行われ、米国のミカエラ・シフリン(Mikaela Shiffrin)が復帰戦を勝利で飾った。

 昨年12月に膝を負傷した20歳のシフリンは、先月31日に雪上での練習に復帰したばかりだが、体のなまりをみじんも感じさせることなく、W杯通算18勝目を挙げた。今季の回転では、米アスペン(Aspen)での2連勝に続き、3勝目を手にした。

 ソチ冬季五輪で回転の金メダルを獲得し、アルペンスキー世界選手権(FIS Alpine World Ski Championships)でも2度のタイトルを手にしているシフリンは、種目別3連覇を果たしているW杯で、2本合計1分29秒20のタイムをたたき出した。

 フランスのナスタシア・ノエン(Nastasia Noens)が0秒45差の2位、カナダのマリー・ミシェル・ガニョン(Marie-Michele Gagnon)が、0秒50差の3位に入った。

「良い復帰戦になりました!」と喜んだシフリンは、「とても信じられないようなレースでしたし、不思議な感じです。無事に終わってうれしいですが、2本目の滑りも楽しめました」とコメントした。

 終盤に滑ることになった選手は濃霧に見舞われ、激しい降雪で視界も限られていた。

 シフリンは、「本当に厳しいコンディションで、旗門を1つずつ通過するのが大変でした。ずっと『ちゃんとコースにいる?旗門を逃さなかった?まだコースアウトしてない?』と不安でした」と振り返った。

「やっとフィニッシュラインを通過したときは、『ちゃんと旗門をすべて通過したわ。すごい、びっくり』と思い直しました。とにかくコースがバンピーで荒れていましたから。良い戦いでしたし、たぶん思い通りの滑りができたと思います」

 残り3戦となった回転の種目別では、この日0秒73差の6位に入ったスウェーデンのフリダ・ハンスドター(Frida Hansdotter)が合計545点で首位に立ち、1秒32差の10位に終わったスロバキアのベロニカ・ベレズ・ズズロバ(Veronika Velez-Zuzulova)に99点差をつけている。

 過密スケジュールが続く今週のW杯は、イタリアのラ・トゥイール(La Thuile)に舞台を移し、2日間の練習の後、滑降2戦とスーパー大回転1戦が控えている。(c)AFP