■性について「伝授」

 性的介助サービスは多様で、なかには性交が含まれるものもあるが、マッサージやアドバイスに制限したものもある。

 シドバさんの組織で働く、同市出身のイバさんは「私は性交やオーラルセックスはしない」と話す。タッチやハグ、そしてキスや裸になることで性について「伝授」しているのだという。

 1回のサービス利用料金を1200コルナ(約5700円)としているイバさん。障害のある人については、「抑え込まれた性的エネルギーでいっぱいなことが多い」ため、衝動的だったり攻撃的だったりするケースもあると説明する。しかし「体内で感じられる最も強いエネルギーでもある性的なエネルギーを開放することで、雰囲気が和らぎ、付き合いやすくなる」と続けた。

 チェコでは、性的介助サービスは合法で広告も出せるが、介助者から利用者に直接連絡を取らせることは違法。シドバさんたちの組織も慎重に活動を続けている。サービスはまだ始まったばかりで、1月のイバさんの顧客も2人だけだった。だが、シドバさんは将来的には男性も含め、さらに介助者を増やしていくつもりだという。

 同支援団体宛てに、サービスを利用した男性から感謝の手紙が1通届いた。長年、パートナーを求めていたという男性からのもので、手紙には「自信をつけることができた。『次の回』は必要なくなった」と書いてあった。その理由は、最近ガールフレンドができたためだったという。(c)AFP/Jan Flemr