【2月9日 AFP】ラテンアメリカの国際野球大会カリビアンシリーズ(Caribbean Series)に参加していたキューバ代表のユリエスキ・グリエル(Yulieski Gourriel)とルルデス・グリエル・ジュニア(Lourdes Gourriel Jr.)の兄弟が、8日、亡命したとみられることが分かった。国営メディアが報じた。

 亡命するアスリートが多いことで知られるキューバだが、ここまで有名な選手が他国に逃れるのは珍しい。

 31歳のユリエスキと、22歳のルルデスは、ドミニカ共和国の首都サントドミンゴ(Santo Domingo)で大会に参加していた。

 キューバ国営メディアは、政府の声明を発表し、「今朝早く、彼らはキューバ代表が滞在していたホテルから逃走した」と説明した。

 また、「プロとして、お金をもらって野球をやるため、仲介者に自分たちの身柄を預けたことは明らか」と補足している。

 専門家は、主要リーグの球団であれば、グリエル兄弟獲得のために100億円近く用意する可能性があると話している。

 米マイアミ(Miami)のスペイン語紙「ヌエボ・ヘラルド(El Nuevo Herald)」は、午前2時ごろ、軍用車両のようなものでホテルを後にする兄弟の姿を見たという目撃者の話を掲載している。(c)AFP