【2月7日 AFP】北朝鮮は7日、地球観測衛星を打ち上げ、軌道に乗せることに成功したと発表した。打ち上げに対しては、米本土への攻撃も可能とする兵器システムの開発を目指した、事実上の長距離弾道ミサイルの発射実験だとして国際社会から非難を集めている。

 これまでのところ、衛星が搭載されたロケットの最終段が軌道に進入したかどうかの外部確認はないが、米防衛当局は、ロケットが「宇宙空間に到達したとみられる」と述べた。

 北朝鮮の国営テレビは、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)第1書記の直接の命令により実行された「新時代をもたらす」打ち上げで、「地球観測衛星『光明星(Kwangmyongsong)4号』は、軌道に進入するのに成功した」と伝えた。衛星を積んだロケットは、7日午前9時(日本時間同9時30分)ごろ、北西部にある西海(Sohae)発射場から打ち上げられ、約10分後に軌道に進入したという。

 この打ち上げについて、米国は「(地域を)不安定にする挑発的な行為」とし、安倍晋三(Shinzo Abe)首相は「断じて容認できない」と強く非難した。

 韓国の朴槿恵(パク・クネ、Park Geun-Hye)大統領は、国連安全保障理事会(UN Security Council)は速やかに「強力な制裁措置」を取るべきだと述べた。

 北朝鮮の主要同盟国であり、北朝鮮に対する制裁強化を求める米国に抵抗してきた中国は打ち上げについて「遺憾」の意を示した。

 外交筋によると、国連安保理は7日(日本時間8日)に、日米韓の要請により緊急会合を招集するという。(c)AFP/Jung Ha-Won