【2月6日 AFP】(写真追加)台湾南部で6日未明に起きたマグニチュード(M)6.4の地震で、台南(Tainan)市内では17階建ての集合住宅が倒壊した。春節(旧正月、Lunar New Year)を家族で祝うために帰省した人たちで建物内にいた人数は普段より多かったとみられ、これまでに少なくとも7人が死亡、現在も30人以上が閉じ込められているとみられる。

 地震が発生したのは深夜で、夜が明けるにつれ、地震が直撃した台南市の被害状況が明らかになった。

 計96世帯が入居していた4棟の集合住宅は完全に倒壊し、横倒しになった建物のコンクリートの側面からは鉄筋がむき出しになり、ほこりが舞っている。台湾の内政部消防署(National Fire Agency)によれば、この倒壊により、生後10日の女児や40歳の男性ら計5人が死亡。そのうち女性1人は、給水塔の下敷きになって死亡した。軍の兵士約400人が救助活動に当たり、200人以上が救出され、そのうち40人以上が病院に搬送された。建物内には、今も30人ほどが閉じ込められているという。

 台湾の陳威仁(Chen Wei-zen)内政部長(内相)は、春節を来週に控えた帰省時期と重なり、中には普段よりも多くの人がいた恐れがあると述べた。当局によれば、この集合住宅には96世帯が入居し、256人が居住していたという。

 確認されている死者7人のうち集合住宅以外での犠牲者2人は、市内の別の地域でがれきの下敷きになって死亡した。

 当局の発表では、台南市内でこれまでに316人が負傷し、60人以上が病院に搬送されているが、捜索救出活動は倒壊した集合住宅で集中的に行われている。(c)AFP