【2月5日 AFP】英郵便事業ロイヤルメール(Royal Mail)をテーマに掲げた博物館「Postal Museum(ポスタルミュージアム)」の建設工事が4日、ロンドン(London)で始まった。同博物館の最大の呼び物は、同市地下を往来する謎めいた鉄道だ。

 ロンドンの地下に敷かれた鉄道「Mail Rail」には、1927年から2003年にかけて無人車両が往来し、郵便物の仕分けを行う中央営業所から同市東西の終着点まで郵便物を輸送していた。来館者は全長6.5マイル(10.5キロ)の一部路線で車両に乗ることもでき、またトンネル内には音と映像が流れる計画だという。

 戦時中には、ロゼッタストーンなどの貴重な美術品がこのトンネル内に保管されていたこともあるとされる。

 同博物館は、来年オープンの予定。展示内容は、郵便物を赤い馬車で運んでいた初期の様子から、長距離郵送を可能にした初の郵便切手の導入、さらには急速に発達する現代の通信産業まで、郵便サービスの歴史をたどるものになるという。総工費は2600万ポンド(約44億円)で、年間18万6000人の来館者が期待できるという。(c)AFP/James PHEBY