【2月3日 AFP】米空軍と米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)は、米国の大統領と側近を世界中に運ぶ専用機「エアフォースワン(Air Force One)」の後継機を数年掛けて導入するプロジェクトに着手した。

 米国防総省は先週、同プロジェクトに関するボーイング社との初契約を承認した。大統領専用機は2機あり、ボーイング社はその2機の後を継ぐボーイング747-8を最新鋭の豪華な空飛ぶ司令部へと改造することになる。

 空軍によれば、初契約の発注額は2570万ドル(約31億円)と比較的低く、ボーイングにはコストを削減しつつ膨大な課題をこなすことが求められる。

 現在エアフォースワンとして使用されている2階建てのボーイング747-200は、故ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)元大統領の指示で導入されたもので、1990年に飛行を開始したが、老朽化が目立っている。

 空軍は昨年1月の時点で、後継機の製造にあたってボーイングを選定していたが、2階建ての広胴型機を大統領専用機として改造するには複雑な作業を伴う。

 2機の購入および改造費用の総額は不明だが、空軍はプロジェクト費用として5年超で30億ドル(約3600億円)を申請している。作業は2024年までに完了する予定。(c)AFP/Laurent BARTHELEMY