【1月28日 AFP】(更新)イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)に所属するラミレス(Ramires Santos do Nascimento)が、中国スーパーリーグ(1部)の江蘇蘇寧(Jiangsu Suning)に移籍することが27日に決まった。

 チェルシーは、28歳のラミレスの「完全移籍」で合意したと発表したが、移籍金の詳細については明かしていない。一方で江蘇蘇寧は、中国のマイクロブログ「新浪微博(Sina Weibo)」の公式アカウントで、移籍金が2800万ユーロ(約36億円)だと発表している。これは中国では史上最高の移籍金額となっている。

 ラミレスの移籍で、中国クラブの資金力が世界中の移籍市場で影響を強めていることが改めて示された。国際サッカー連盟(FIFA)が先週発表した報告書によれば、2015年の選手獲得に投じた金額で中国は6位。イングランド、スペイン、イタリア、ドイツ、フランスという欧州主要リーグ以外では1位だった。

 金額は合計で1億6800万ドル(約200億円)を記録し、2014年から68パーセントもの伸びを示している。そして今回のラミレスの移籍などで、今年も記録を更新する兆候を示している。

 ラミレスは2010年にポルトガルのベンフィカ(Benfica)からチェルシーに加入すると、チームのチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)制覇やプレミアリーグ優勝に貢献。チェルシーで251試合に出場し、34ゴールを挙げた。

 しかし、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)前監督には重用されたラミレスも、ここ数か月は出場機会を減らしていた。

 一方の江蘇蘇寧は、ラミレス以前にも国外の選手をかき集めており、また現在の指揮官は、こちらもかつてチェルシーでプレーしたダン・ペトレスク(Dan Petrescu)氏が務めている。

 昨シーズン、ペトレスク監督の下で中国FAカップ(Chinese FA Cup)を制した江蘇蘇寧は、中国の家電量販最大手「蘇寧電器(Suning Commerce Group)」が昨年12月に買収したクラブで、買収額は8000万ドル(約95億円)と言われている。(c)AFP