【1月27日 AFP】フランス全土で26日、「黒い火曜日」と称し、公務員や教員、病院職員らの労働組合が計120件のデモを決行した。

 スマートフォン(多機能携帯電話)のアプリケーションを利用した米配車サービス「ウーバー(Uber)」などの新興競合業者に抗議するタクシー運転者らがタイヤを燃やすなどして道路を封鎖する一方、航空管制官が賃上げ要求などのストライキを行い、数百本の便が欠航した。

 パリ(Paris)では、タクシー運転手約2100人が市内西部の主要交差点でタイヤに火を付けたり、発煙弾を投げたりして、環状道路を封鎖した。また数千人が、賃上げ要求や改革反対デモなどさまざまな抗議行動に参加した。

 警察によれば、パリ周辺では暴力行為や放火容疑でこれまでに14人が逮捕されている。昨年11月に起きたパリ同時テロ事件を受けてフランス全土には非常事態宣言が出されている。マニュエル・バルス(Manuel Valls)首相は「非常事態宣言下であっても人々に抗議する権利はあるが、暴力は容認できない」と述べている。

 こうした混乱に加え、パリでは航空管制官が労働条件や賃上げを求めてストを行った影響で、オルリー空港(Orly Airport)とシャルル・ドゴール空港(Charles de Gaulle International Airport)の発着便のうち5本に1本が欠航となった。(c)AFP/Gina DOGGETT