【1月18日 AFP】(更新)過去10年間、テニスの四大大会(グランドスラム)優勝者を含む16人のトップ50選手が、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)を含む大会で八百長に関わってきたという。17日、英メディアなどが報じた。

 英国放送協会(BBC)と米ニュースサイト「バズフィード(BuzzFeed)」は、世界トップレベルの選手たちの間で、不正が横行している証拠をつかんだと主張している。

 BBCは、「過去10年間、世界トップ50の16選手に八百長の疑いがかけられ、不正防止機関テニス・インテグリティ・ユニット(TIU)に何度も報告されてきた」と伝えている。

「グランドスラムのタイトル獲得者を含む全選手は、その後も参戦を許可されている」

 全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)の開幕直前に、プロツアーを揺るがすことになった衝撃的なニュースについて、BBCとバズフィードは、2007年に男子プロテニス協会(ATP)が行ったという調査の報告書を引き合いに出して説明した。

 これによれば、ロシア、イタリア、シチリア(Sicilia)島の賭博シンジケートが、八百長によって大金を手にしていることが、ATPの調査により発覚していたという。

 BBCは、このうち3試合がウィンブルドン選手権で行われたものだと報じている。

「テニス統括団体に関する2008年の極秘レポートによれば、(八百長に)関与したとされる28選手について調査が必要だったが、追跡調査は行われていなかった」

 また、この10年間でTIUに報告されている選手のうち、8選手が今年の全豪オープンに出場しているという。

 バズフィードによれば、主要大会で八百長を持ちかけられた選手は、1試合あたり5万ドル(約580万円)以上の金銭を提示されていたという。

 ATPツアーなどの統括団体は、もし試合で不正が行われていた場合、絶対に許すことはないとコメントしている。(c)AFP