【1月9日 AFP】ノルウェーでこのほど、女性に対する暴力を防ぐことを目的に、亡命希望者らにとっては驚くほど解放的に見えるある国において、その国の道徳や慣習をどう解釈するかを教える講義が用意された。

 ドイツ西部ケルン(Cologne)で昨年12月31日に多数の女性に対する暴行などの事件が発生したあと、同国では亡命希望者らの社会への融合に関する議論が再燃している。ケルンでの事件では、アラブ系または北アフリカ系とみられる男たちから、100人以上の女性が性的暴行を受けたり、所持品を盗まれたりしたと報じられている。

 こうした事件を受けドイツなどでは、家父長型社会で育った男性たちを、女性が露出度の高い服で外出したり、酒を飲んだりパーティーに出かけたりする、女性が解放されている欧州にどのように融合させるかなどが問題となっている。

 ノルウェーにある亡命希望者の収容施設の4割を運営する民間企業「Hero(ヒーロー)」のリンダ・ハーゲン(Linda Hagen)氏は、「私たちの目的は、亡命希望者らがノルウェーの文化と出会って、過ちを犯さないように支援することです」と語った。(c)AFP/Pierre-Henry DESHAYES