【1月5日 AFP】フィリピン出身のプロボクサー、マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)は、今年4月に行われるティモシー・ブラッドリー(Timothy Bradley、米国)との一戦を最後に現役を引退して政治活動に専念すると表明し、フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)との再戦を期待する声を一蹴した。

 前人未到の8階級制覇を成し遂げ、将来は大統領選に出馬する意欲を示しているパッキャオは、同5月に実施される上院議員選挙に当選を果たす自信があると語った。

 パッキャオは4月9日にブラッドリーとの通算3度目の対戦に臨むことになっており、リングに立つのは昨年5月に行われたメイウェザーとの「世紀の一戦」に敗れて以来となる。

 4日に自宅でインタビューに応じたパッキャオは、「政治活動に専念するため、ボクシングからは引退する。ティモシー・ブラッドリーとのファイトが私の最後の試合だ」とコメントした。

 サランガニ(Sarangani)州選出の下院議員を務めている37歳のパッキャオは、メイウェザーと再戦せずに引退する気はないとする報道を否定。一方のメイウェザーはすでに現役を退いている。

「そんなことは何も言ってないし、誰からもそんな取材は受けていない。4月9日のファイトで引退するつもりだ」

 上院の議席は、将来の大統領候補にとって伝統的な踏み台となっており、フィリピン大統領は現職のベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)氏を含め、3人連続で上院議員を経て国家元首に選出されている。

 パッキャオは、「世論調査による私の議席ランキングは手堅いもので、選挙戦が始まればより良くなると期待している」と語る一方で、国会議員の任務よりもボクシングの練習を優先させていることについて批判されている。昨年は法案を決める議会が70回開かれているが、パッキャオが出席したのは4回だけとなっているという。(c)AFP