【1月5日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は4日、就任から7か月のラファエル・ベニテス(Rafael Benitez)監督を解任し、クラブのレジェンドであるジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏を新指揮官に招へいすると発表した。

 レアルのフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長は会見で「われわれは、ラファエル・ベニテス監督との契約を破棄するという難しい決断を下した。レアル・マドリードの取締役会は、ジネディーヌ・ジダンをファーストチームの監督に任命することを決めた」と明かした。

 しかしながら、クラブ側はジダン氏との契約期間を発表していない。

 3日に行われたバレンシア(Valencia CF)戦で2-2と引き分け、暫定首位に立つ同都市のライバル、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と勝ち点4差となる中、ベニテス監督の惨めな在任期間は終わりを迎えた。また、レアルは永遠の好敵手で、1試合消化の少ないFCバルセロナ(FC Barcelona)を同2差で追い掛けている。

 選手としては、2001-02シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)決勝で旋風を巻き起こす決勝点を挙げ、チームに優勝をもたらしたジダン氏だが、下部組織のレアル・マドリード・カスティージャ(Real Madrid Castilla)で指揮を執ったことしかなく、監督経験には乏しい。

 43歳のジダン氏は昨季、カスティージャを2部昇格に導くことはできなかったが、今季のチームは3部で19試合を終えわずか2敗となっている。

 一方で2013-14シーズンには、レアルを率いていたカルロ・アンチェロッティ(Carlo Ancelotti)元監督のアシスタントとして、チャンピオンズリーグとスペイン国王杯(Copa del Rey 2013-14)の優勝を経験している。

 ジダン氏は「世界最高のクラブで、世界最高のサポーターがいる。われわれが今すべきこと、そして私が最善を尽くして取り組んでいくことは、シーズンの終わりにチームが何かをしっかりと勝ち取ることだ」と語った。

「選手として契約したときよりも感情的だ。それは普通のことであるし、明日からはこのクラブのためにできることに心血を注ぐ」

 ジダン新監督の初陣は、9日に行われるホームでのデポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)戦となる。

 ジダン氏は、12年にわたる2度の会長職の期間でペレス会長が招へいした11人目の指揮官となっている。(c)AFP/Kieran CANNING