【12月30日 AFP】アルゼンチンで25日、アルマジロに近い古代生物グリプトドン(glyptodon)のものと思われる、直径1メートルの甲羅の化石が見つかった。専門家が29日、明らかにした。

 化石が見つかったのは首都ブエノスアイレス(Buenos Aires)の南約40キロのカルロススペガスシニ(Carlos Spegazzini)の川岸。

 発見者の妻がAFPに語ったところによると、泥の中に横たわる黒いうろこ状の模様がある物体を見た夫は、当初恐竜の卵を見つけたと思ったという。

 発見者の男性は、テレビ局「トド・ノティシアス(Todo Noticias)」に、部分的に泥をかぶった丸みを帯びた物体を発見し、その周りを掘り始めたと語った。

 テレビで画像を見た専門家らは、この物体はグリプトドンの甲羅で間違いないだろうと指摘している。

 国立自然科学博物館(Bernardino Rivadavia Natural Science Museum)の古生物学者によると、数千年前に絶滅したグリプトドンの化石がこの地域で見つかることは、めずらしいことではないという。

 グリプトドンは現生のアルマジロに似た巨大生物。大きな丸い甲羅を持ち、重さは最大で1トン。長きにわたって南アメリカ大陸に生息していた。

 同古生物学者は、今回発見されたものは比較的年代が若く、約1万年前のものと推定している。(c)AFP