【12月29日 AFP】ナイジェリア北東部で、イスラム過激派組織「ボコ・ハラム(Boko Haram)」による攻撃が相次ぎ、2日間で50人以上が殺害された。情報筋が28日、明らかにした。同国政府が定めた同組織根絶の最終期限は、数日後に迫っている。

 ナイジェリアのムハンマド・ブハリ(Muhammadu Buhari)大統領は今月31日までにボコ・ハラムを根絶すると宣言しており、その期限は数日後に迫っている。同大統領は24日、同国政府はすでにボコ・ハラムを「事実上」打倒し、同組織が国内で「従来型の」攻撃を行う能力を弱化させたと述べていた。

 しかしボコ・ハラムは予想通り対抗姿勢を見せ、同国北東部の複数の町に対する大規模な攻撃を実行。クリスマス当日に始めた一連の攻撃で数十人を殺害した。

 ボコ・ハラムの拠点となっているボルノ(Borno)州のキンバ(Kimba)村では25日、自転車に乗った戦闘員らが村内に侵入し、住民少なくとも14人を射殺した後、家屋に火を放った。

 またボコ・ハラムは27日、同組織の思想の起源である北東部の主要都市マイドゥグリ(Maiduguri)で、携行式ロケット弾や多数の自爆攻撃によって22人を殺害した。現地で軍のボコ・ハラム掃討作戦に協力する自警団関係者によると、関与した自爆犯は少なくとも十数人いたという。

 さらに、アダマワ(Adamawa)州マダガリ(Madagali)では28日、若い女の自爆犯2人が混雑する市場で爆発物を爆発させ、30人が死亡したと伝えられている。(c)AFP/Aminu Abubakar