【12月23日 AFP】インド議会は22日、16~18歳の未成年に対する刑罰を厳罰化する法案を可決した。同国ではこの2日前、2012年に首都ニューデリー(New Delhi)を走行していたバスの車内で女子大学生(当時23)が集団による性的暴行を受け死亡した事件で犯行に加わった当時17歳の元少年が釈放され、非難の声が巻き起こっていた。

 バス集団レイプ事件の加害者の1人だった元少年は、少年刑事施設での3年の刑期を終えて今月釈放された。だが、元少年の釈放に対し、現行の少年法の改定を求める声が広がっていた。

 改定後の少年法では、16歳以上の未成年者が強姦や殺人を含む凶悪犯罪を犯した場合の最低刑期が7年に引き上げられる。ただし、死刑は適用されない。

 また少年犯罪の裁判には2段階の過程を設け、最初に軽犯罪か、重罪か、凶悪犯罪かを判断する。このうち強姦や殺人、酸攻撃など凶悪犯罪を犯したとされた未成年者は、精神分析医と行動学の専門家らからなる委員会の審査に付され、被告を少年法で裁くか、成人として裁くかを決定する。

 成人として裁くには少年裁判所の許可が必要とされる。また少年裁判所は更生計画を策定する。さらに、凶悪犯罪を犯した未成年者を収容する刑事施設を設け、21歳に達した後、釈放するかどうかを審査する。

 マネカ・ガンジー(Maneka Gandhi)女性・児童育成相によれば、「インドのレイプの都」の悪名をもつニューデリーでは、今年だけで16歳以上の未成年者1000人以上が重罪および凶悪犯罪で検挙されている。(c)AFP/Annie BANERJI