【12月20日 AFP】15-16イングランド・プレミアリーグは19日、第17節の試合が行われ、フース・ヒディンク(Guus Hiddink)氏の暫定指揮官就任を発表したチェルシー(Chelsea)が、3-1でサンダーランド(Sunderland AFC)に勝利した。

 チェルシーは試合開始を数時間後に控える中、ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)前監督の解任に伴い、ヒディンク氏が「今シーズン終了まで」チームの指揮を執ると発表した。

 ヒディンク氏は2009年にもチェルシーの暫定指揮官に就任し、チームをイングランドFAカップ(FA Cup 2008-09)制覇に導いている。

 スタンドからヒディンク氏が試合を見守る中、チェルシーのサポーターは自チームの選手に敵意を示すと、モウリーニョ前監督を支持する歌を披露した。いつも前指揮官への信頼を歌に乗せていたサポーターたちが「スペシャル・ワンのために立ち上がれ」と歌った際には、腰を上げない者はいなかった。

 サポーターたちは、試合前にセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)とジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)の名前がアナウンスされた際にはブーイングを浴びせた。スペイン国籍の両選手は、モウリーニョ政権の終わりの責任を負うべきとされている。

 さらに、チェルシーが前半13分までにブラニスラフ・イヴァノヴィッチ(Branislav Ivanovic)とペドロ・ロドリゲス・レデスマ(Pedro Rodriguez Ledesma)のゴールで2-0とリードを奪うと、「オレたちがどうしようもなかったとき、おまえたちはどこにいたんだ?」と耳をつんざくようなチャントも起きた。

 とはいえ、降格圏に沈むサンダーランドを相手に、チェルシーは今シーズン最高のパフォーマンスを披露した。

 チェルシーは後半にオスカル(Oscar dos Santos Emboaba Junior)のPKで3点目を挙げると、その後サンダーランドの反撃をファビオ・ボリーニ(Fabio Borini)の1点に抑えた。

 69歳のオランダ人指揮官は、試合前にチェルシーの公式ホームページに対し、「スタンフォード・ブリッジ(Stamford Bridge、チェルシーの本拠地)に戻ってこられてうれしい。チェルシーは世界最高のクラブの一つだが、現在はいるべき場所にいない。それでも、今シーズンをひっくり返すことができると確信している」とコメントを寄せている。

 スティーブ・ホランド(Steve Holland)コーチがこの試合の指揮を執る中、ヒディンク氏はロマン・アブラモビッチ(Roman Abramovich)オーナー、そして元チェルシーのディディエ・ドログバ(Didier Drogba)とともにスタンドから試合を見守った。

 チームの主将を務めるジョン・テリー(John Terry)は、「フース・ヒディンクの練習は相当激しいものだ。監督として素晴らしい人物でもある」とその復帰を歓迎している。(c)AFP/Tom WILLIAMS