【12月17日 AFP】15クラブW杯(2015 FIFA Club World Cup)は16日、大阪で準決勝が行われ、南米王者リーベル・プレート(River Plate、アルゼンチン)は1-0でサンフレッチェ広島(Sanfrecce Hiroshima)に勝利し、決勝進出を決めた。

 リーベルは後半27分、セットプレーからルーカス・アラリオ(Lucas Alario)がヘディングで得点し、ようやく広島のネットを揺らすと、アルゼンチンから詰めかけた多くのファンは歓喜に沸いた。

 リーベルは、20日に横浜で行われる決勝で、欧州王者のFCバルセロナ(FC Barcelona、スペイン)対アジア王者の広州恒大(Guangzhou Evergrande、中国)の試合の勝者と対戦する。

 リーベルのマルセロ・ガジャルド(Marcelo Gallardo)監督は、「優勝候補として大きな責任を感じたが、知能の高さと我慢強さを見せつけて、プレッシャーをはねのけた」と話している。

「前半は少し手こずらされたし、失点してもおかしくなかったが、決勝に進んだのはわれわれだ」

 リベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2015)覇者のリーベルは、アフリカ王者のTPマゼンベ(TP Mazembe、コンゴ民主共和国)を3-0という予想外の大差で破ったJリーグ1部(J1)王者の広島を相手に、GKマルセロ・バロベロ(Marcelo Barovero)が何度も好セーブを見せた。

 前半26分、皆川佑介(Yusuke Minagawa)が抜け出した場面で、バロベロはすぐさま反応。続く茶島雄介(Yusuke Chajima)のゴールチャンスでも、バロベロのファインセーブが光った。

 迎えた後半、ロドリゴ・モラ(Rodrigo Mora)が決定的な得点機をふいにしたものの、最後は、タバレ・ビウデス(Tabare Viudez)のFKに飛び出した広島のGK林卓人(Takuto Hayashi)がこれを弾いてしまい、アラリオが頭で押し込んだ。

 ガジャルド監督は、「望み通りのプレーはできなかったが、難しい状況にも適応しなくてはならない」とすると、「想像通りの厳しい試合だった。そしてわれわれの守護神が、重要なセーブを決めてくれたね」とチームを評している。

「向こうのチャンスの芽を摘むため、落ち着いて賢いプレーを心がけるよう、ハーフタイム中に伝えていた。選手たちはそれを守ってくれた」

 広島の森保一(Hajime Moriyasu)監督は、「結果が出てしまったので、それは受け止めなければならない。ただ、われわれも決定機は作っていた」とすると、「失点までは思い描いた通りに進んだ」と悔しげな表情も見せている。

 1986年、大会の前身にあたるトヨタヨーロッパ/サウスアメリカカップ(TOYOTA European/South American Cup、通称トヨタカップ)を制した経験を持つリーベルは、2000年に始まったクラブW杯で初の戴冠を目指す。

 5位決定戦では、クラブ・アメリカ(Club America、メキシコ)が2-1でTPマゼンベ(TP Mazembe、コンゴ民主共和国)に勝利しており、17日には、横浜でFCバルセロナ対広州恒大の準決勝が行われる。(c)AFP