【12月14日 AFP】(写真追加)台風27号(アジア名:メーロー、Melor)が接近しているフィリピン中部では14日、高波や洪水、地滑りなどが発生する恐れがあることから、70万人以上が避難した。

 フィリピンの気象当局によると、台風27号は同日朝、サマール(Samar)島北端をかすめた際、最大瞬間風速約51メートルを記録した。負傷者や被害の報告はこれまでのところない。2013年の台風30号(アジア名:ハイエン、Haiyan)では、同島などで死者・行方不明者合わせて約7350人に上る大きな被害が出た。

 活火山のマヨン(Mayon)山がある同国北部ルソン(Luzon)島南部のアルバイ(Albay)州だけで、これまでに60万人近くが避難している。また同島最南端のソルソゴン(Sorsogon)州でも13万人が避難しているという。

 当局は、高さ4メートルの高波を警戒しているほか、台風の中心から半径300キロ以内では豪雨による洪水や地滑りも警戒している。今後、台風27号は15日早朝にフィリピン中部を横切って西へ進み、南シナ海へ抜けると予測されている。(c)AFP