【12月13日 AFP】米大リーグ(MLB)のニューヨーク・メッツ(New York Mets)に所属するマイケル・カダイヤー(Michael Cuddyer)外野手が12日、引退を表明した。

 今シーズン、チームのワールドシリーズ進出に貢献したカダイヤーだったが、その中でけがに苦しんでいた。

 15年間で2度オールスターゲーム(All-Star Game)に選出された36歳のカダイヤーは、年俸1250万ドル(約15億円)のメッツとの2年契約をあと1年残しているが、ウェブサイトのザ・プレイヤーズ・トリビューン(The Players' Tribune)にエッセーを寄せ、現役から退くことを発表した。

 メッツがカンザスシティ・ロイヤルズ(Kansas City Royals)とのワールドシリーズで敗れる中、今シーズンのカダイヤーは379打数で打率.259、10本塁打、41打点の成績を残した。

 シーズン終了後、カダイヤーはコアマッスルの修復手術を受けていた。

 カダイヤーは「引退の決断を下した。契約が1年残されている中、もう1年間メッツのユニホームに袖を通さないということは特に想像しがたいことだ」とつづった。

「アスリートとして、引退というのは決断しなければならないものの中で最も重いもので、軽々しく決めたわけではない。いつも最後だと思いながら打席に立ってきた。夢を持ってドラフトに選ばれた試練を受けていない高校生として、メジャーでの一瞬一瞬が当たり前のことだと受け取ったことはまったくなかった。野球のない未来を考えることを、自分の体すべてが拒否していた」

「しかし15年が経過し、体が負った代償がついに私を捕らえた」

 カダイヤーは今年7月に膝を負傷し、先発の座を新人のマイケル・コンフォルト(Michael Conforto)に譲っていた。

「この4年間で6回故障者リスト(DL)に入った。その間に150から200試合は欠場した。肩を骨折し、腹斜筋を痛め、膝を痛め、首の椎間板は腫れている。それを押しのけてきた。精神的には長い時間をかけてそれを乗り越えることができたが、その重みが肉体や感情面で負担になった。プロでいるということは自分自身、そしてその限界を理解することでもある」

 カダイヤーは通算1536試合に出場し、通算打率は.277。197本塁打を放ち794打点を挙げている。

「彼は『プロフェッショナル』という言葉の意味を体現し、定義した」と、メッツのサンディ・アルダーソン(Sandy Alderson)GMは言う。

「今シーズンはけがと闘う中で、彼はクラブハウスでの本物のリーダーの一人だった。彼は球団に消えることのない、有益なインパクトを残した」

(c)AFP