【12月13日 AFP】フランス北部カレー(Calais)にある「ジャングル(Jungle)」と呼ばれる移民キャンプでこのほど、世界的に著名な英国の覆面ストリートアーティスト、バンクシー(Banksy)が移民たちの窮状を訴える三部作を描いた。うち一作は米アップル(Apple)の共同創業者、故スティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏をモデルにした作品だという。

 同作品で故ジョブズ氏は、初期のアップルコンピューターの端末と、身の回りの物を入れたごみ袋を持っている。同氏の実父は、シリアから米国に渡った移民だった。

「私たちは、移民は国の資源を消耗させるものと考えがちだが、スティーブ・ジョブズ氏はシリア人移民の息子だった」と、バンクシーは珍しく公式声明を発表。

「アップルは毎年70億ドル(約8460億円)の税金を支払っている、世界で最も利益を上げている会社だ。そして、同社が存在するのは、ホムス(Homs、シリア中部)出身の若い男性を(米国)社会が受け入れたからだ」と付け加えた。(c)AFP