【12月8日 AFP】中国の人工島建設により南シナ海(South China Sea)の領有権をめぐる緊張が高まる中、周辺国であるシンガポールに7日、米軍が哨戒機を初めて配備した。両国が発表した。

 派遣されたのはP8ポセイドン(Poseidon)哨戒機で、14日まで配備される。アシュトン・カーター(Ashton Carter)米国防長官とシンガポールのウン・エンヘン(Ng Eng Hen)国防相は7日、米首都ワシントン(Washington D.C.)での会合後に発表した共同声明で、南シナ海で米軍の強力な存在感が必要だと強調し、哨戒機派遣と「2国間、また多国間演習への参加を通じ、域内各軍の相互運用力拡大が促進される」としている。哨戒機はまた自然災害救援や海上警備も支援するという。

 中国は、ベトナムやフィリピンを含む東南アジアの4か国と、領有権をめぐり係争状態にある。米国は10月、「航行の自由」を主張して、中国が人工島を建設している南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島、Spratly Islands)付近を駆逐艦に航行させた。(c)AFP