【12月7日 AFP】英国放送協会(BBC)は6日、現在職務停止処分が科されている国際サッカー連盟(FIFA)のジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)会長について、元FIFA幹部らに約1億ドル(約120億円)の賄賂が支払われていたことを認識していたと示す証拠を、米捜査当局が調査中だと伝えた。

 BBCの調査によると、スポーツマーケティング会社ISLは、FIFAのジョアン・アベランジェ(Joao Havelange)元会長やリカルド・テイシェイラ(Ricardo Teixeira)元FIFA理事らに合計1億ドルを支払い、その見返りとして1990年代にテレビ放映権やマーケティング権を得ていたという。

 ブラッター氏は、贈賄については一貫して知らなかったと主張しているが、BBCが目にしたという、米連邦捜査局(FBI)が入手した書簡は同氏の主張に疑いを投げ掛けるものだった。

 書簡はISLの贈賄に言及したもので、アベランジェ氏によって書かれたとみられる。その中で同氏は、ブラッター氏が「すべての活動を完全に承知」し「常に報告を受けている」と述べていた。

 ブラッター氏は、1998年にアベランジェ氏からFIFA会長の座を引き継ぐまで同氏の最側近だった。(c)AFP