【12月7日 AFP】英ロンドン(London)の地下鉄駅で5日、通行人らがナイフで刺された事件について、英警察の対テロ班は「テロ事件」として捜査を進め、殺人未遂容疑で逮捕した29歳の男に対する取り調べを行っている。

 レイトンストーン(Leytonstone)駅で起きた事件では、56歳の男性が重傷、もう1人が軽傷を負った。負傷者は当初、3人と伝えられていたが、3人目の女性は容疑者から脅されたものの、けがはなかったことが分かった。

 事件を目撃した駅売店の経営者は「男が被害者の男性を襲い、強く殴りつけるのを見た。男性は『誰か助けてくれ。助けて』と叫んでいた」「男は床に倒れた男性を蹴り始めた。男性は気絶していたと思う。男はナイフを取り出し、床に横たわる男性を刺し始めた」と語った。

 スカイニューズ(Sky News)は、男が「『これはシリアのためだ』と叫んでいたようだ」と伝えたが、その情報源は明記されていない。この報道の真偽は確認されていないが、警察が即座に事件をテロと断定したことから、襲撃犯が自身の行為をシリアと関連付けていた可能性が高いと、専門家は指摘している。

 英議会は事件の数日前、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」に対する空爆をイラクからシリアへ拡大することを承認していた。(c)AFP/Robin MILLARD