【12月3日 AFP】フランスの警察当局は2日、首都パリ(Paris)郊外にあるモスク(イスラム教礼拝所)が過激思想を広めていた疑いがあるとして大規模な捜索を行い、このモスクを閉鎖した。先月のパリ同時テロ事件を受けて非常事態宣言が発令された後、フランス国内で閉鎖されたモスクは3か所となった。

 ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)仏内相によると、閉鎖されたのはパリ東郊のラニ-・シュル・マルヌ(Lagny-sur-Marne)にあるモスク。このモスクに関連する「文化協会を装った組織」3団体も、同様に解散させたという。仏政府が特別な権限を使ってこうした団体を解散させるのは今回が初めて。

 カズヌーブ内相によると、このモスクに関連した捜索では9ミリ拳銃が見つかり、モスクの「指導者」の1人が身柄を拘束された。また、隠し持ったパソコンやイスラム過激派に関する文書が発見されたほか、モスクでは許可を得ずに「マドラサ(イスラム神学校)」が運営されていたことが分かったという。

 フランスでは先週末、パリ北郊のジュヌビリエ(Gennevilliers)と中部リヨン(Lyon)近郊の小さな町ラルブレル(L'Arbresle)にあるモスク計2か所が閉鎖されている。(c)AFP/Sarah BRETHES, Benoît FAUCHET