【12月3日 AFP】ロシア国防省は2日、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領とその家族が、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」との違法な石油取引に関与していると非難した。トルコによる露軍機撃墜をめぐる両国間の対立は、激化の一途をたどっている。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領はこれまでにも、トルコが露軍機を撃墜したのは、トルコ領内への石油供給ルートを守るためだったと非難していたが、エルドアン大統領の直接の関与を指摘したのは、今回の国防省の発表が初めて。

 アナトリー・アントノフ(Anatoly Antonov)露国防次官は記者会見で「正当な所有者であるシリアとイラクから盗まれた石油の主要消費国はトルコだ」「入手した情報によると、エルドアン大統領とその家族がこの犯罪的事業に関与している」と発表。石油輸送車を捉えた衛星画像を巨大なスクリーンに映し出したが、エルドアン大統領がこうした活動にどのように関与しているかを示す具体的なデータは公表しなかった。

 エルドアン大統領は、トルコ政府がイスラム過激派と石油取引をしているとするロシアの主張を真っ向から否定し、真実と証明されれば辞任すると述べている。(c)AFP/Maria PANINA with Colin BERTIER in Nicosia