【12月2日 AFP】フランスのマニュエル・バルス(Manuel Valls)首相が1日、「セックステープ」事件で恐喝の容疑がかかっているサッカー同国代表のカリム・ベンゼマ(Karim Benzema)について、偉大なスポーツマンはほかの人の模範でなくてはならないと痛烈に批判した。

 バルス首相は、同国ラジオ局ヨーロッパ1(Europe 1)の番組で、「偉大なスポーツマンはほかの人の模範にならなくてはならない。たくさんの子ども、たくさんの若者が、人気スポーツ選手に自らを重ねる」と話した。

「つまりそのスポーツマンは、カリム・ベンゼマにせよ誰にせよ、手本でなくてはならない。それができない人間は、フランス代表に入れるべきではない」

 フランス代表のチームメート、マチュー・ヴァルブエナ(Mathieu Valbuena)を映像をねたに脅迫した容疑がかかっているベンゼマは、今後裁判に臨まなくてはならない可能性があり、代表での活動継続は不透明な状況となっている。

 バルス首相は、閣僚の行動が裁判沙汰になれば辞任は避けられないと話し、「ある意味でそれと同じだ。責任のある人間、フランス代表チームにいるような人間は、見本を示す必要がある」と続けた。

 事件に絡んだ現在の法的な状況について言えば、ベンゼマはヴァルブエナとの面会を禁じられている。フランス開催の欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)まで1年を切っているが、これにより、2人を代表チームに同時招集するのは、今のところ不可能であることを意味する。

 捜査関係筋によれば、自身の幼なじみに対して仲介役を買って出たベンゼマは、金銭を脅し取る目的を持った恐喝グループの代理として、ヴァルブエナに接触したという。(c)AFP