【12月1日 AFP】米グーグル(Google)は、フランス・パリ(Paris)で11月30日に始まった国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第21回締約国会議(COP21)に合わせ、同社の地図サービス「グーグルマップ(Google Maps)」内の「ストリートビュー(Street View)」で、野生生物の生存が脅かされている遠隔地をネット上で見られる機能の提供を開始した。

 新機能により、温暖化で凍らなくなった湾氷が凍るのを待ち望んでいるような様子を見せるカナダ北極圏のホッキョクグマなど、苦境に立たされた動物たちの姿を見ることができる。また、気候変動による環境の経時的変化を確認できる比較画像も用意されている。

 地理画像サービス「グーグルアース(Google Earth)」のアウトリーチ・プロジェクト・マネジャー、カリン・タクセンベットマン(Karin Tuxen-Bettman)氏は「カナダ北極圏のホッキョクグマから、ブラジルのアマゾン(Amazon)の村、カリフォルニア(California)州中部のブルーオークまで、地球上の各地の動植物や人々が、気候変動の影響を感じている」と語っている。

 新機能の目的は、ユーザーに遠隔地をバーチャルの世界で探索してもらうことで、気候変動をよりリアルに感じてもらい、行動を起こしてもらうこと、そして、気候変動によって地球の美が失われたり、危機に瀕したりしていることを目にしてもらうことだという。(c)AFP/Glenn CHAPMAN