【11月29日 AFP】2016年米大統領選挙の共和党の候補者指名を争う不動産王ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)は28日、世界中のイスラム教徒が2001年の9.11米同時多発テロに「大喜び」していたと述べた。

 トランプ氏は今月、アラブ系やイスラム教徒の米国人は米同時多発テロを称賛していたと語って人々から疑問視されたほか、米国在住のイスラム教徒の登録制導入にも支持を表明していた。

 28日に米フロリダ(Florida)州サラソータ(Sarasota)で開かれた選挙集会で同氏は扇動的な発言をさらにエスカレートさせ、「世界中のイスラム教徒が(9.11米同時多発テロに)間違いなく大声援を送ったと、誰もが認めている」と、集まった大勢の支援者に語った。

 実際には、パレスチナ解放機構(PLO)の故ヤセル・アラファト(Yasser Arafat)前議長やリビアの故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐など、アラブやイスラム教の複数の指導者たちは当時、この襲撃を非難していた。

 2008年の米世論調査会社ギャラップ(Gallup)の調査によると、米同時多発テロを「完全に」正当化されるとし、米国を好ましくないとみているのは、全世界のイスラム教徒のわずか7%にすぎなかった。(c)AFP