【11月27日 AFP】国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)は26日、アフリカでの「児童婚(18歳未満の結婚)」について、適切な対策が取られなかった場合、2050年までに現在の2倍以上となる3億人に増える見通しだと警鐘を鳴らした。

 ユニセフによる推計は、ザンビアのルサカ(Lusaka)で2日間の日程で開催された、児童婚の根絶を目指すアフリカ連合(AU)の「Ending Child Marriage in Africa」の初会合のなかで発表された。会合にはAU各国の代表団や首脳夫人、国連(UN)高官、民間団体などが参加した。

 ユニセフのファトゥマタ・ンジャエ(Fatoumata Ndiaye)事務局次長はAFPの電話インタビューに対し「『子どもの花嫁』の総数は、もしも今すぐに対策しなければ、1億2500万人から2050年までに3億1000万人に増える」と語った。

 児童婚急増の理由の一つは、アフリカ大陸の人口急増にある。アフリカの少女の人口は現在の2億7500万人から、35年以内に4億6500万人に急速に増加する見通しとなっており、ユニセフは報告書で「アフリカの子どもの人口は今後急増する見込みで、それによりさらに多くの少女が(児童婚の)危険にさらされる」と述べた。

 AUの推計によるとアフリカでは毎年、少女1400万人が結婚している。そのほぼ全てが親による強制的な結婚で、違法だが摘発されることはほとんどない。児童婚が多い国はモーリタニア、ニジェール、チャド、中央アフリカなどで、ナイジェリアが2300万人で最も多い。(c)AFP