【11月26日 AFP】中国・北京(Beijing)の高級人民法院(高裁に相当)は26日、「国家機密を漏えいした」罪に問われた改革派ジャーナリストの高瑜(Gao Yu)氏(71)の控訴審で、懲役7年の一審判決を見直し、懲役5年の実刑判決を言い渡した。高氏の弁護士が明らかにした。

 高氏の裁判をめぐっては、言論の自由を理由に活動家らが中国当局を非難している。北京の裁判所前ではこの日、数十人の警察官が通りを封鎖し、外国人記者や外交官10人ほどの法廷への接近を阻止した。高氏を支援するスローガンを叫んだ女性が警官ともみあいになり、地面に押さえつけられる場面もあった。

 高氏は国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の「報道の自由賞(World Press Freedom Prize)」を受賞したジャーナリストで、一貫して中国共産党の強圧的な政治を批判してきた。2013年に共産党指導部が「9号文件」と名付けた文書を香港メディアに流したとして、今年4月に有罪判決を受けた。

 インターネット上に出回った写しによると、「9号文件」は複数政党政治による民主主義、メディアの独立性、普遍的人権、共産党の歴史的記録に対する批判を「危険」だと警告している。(c)AFP