【11月26日 AFP】アフガニスタンで国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が運営する病院が米軍に誤爆された問題で、ジョン・キャンベル(John Campbell)・アフガン駐留米軍司令官は25日、「人為的ミスが主な原因だった」とする調査結果を発表した。MSFはこれを受け、米軍の「著しい怠慢」を強く非難した。

 アフガニスタン北部クンドゥズ(Kunduz)にある同病院は10月3日、旧支配勢力タリバン(Taliban)による攻勢の最中に米軍による空爆を受けた。これにより少なくとも30人が死亡、病院は閉鎖を余儀なくされ、国際的な非難が巻き起こった。

 キャンベル司令官は、アフガン首都カブール(Kabul)の北大西洋条約機構(NATO)本部で記者団に対し「悲劇的ながらも回避可能だったこの事故は、人為的ミスが主な原因だった」と述べ、関係者には職務停止処分が科されたことを明らかにした。

 また同司令官は、クンドゥズでタリバンと5日にわたり交戦していたことによる米兵らの疲労も原因の一つだったとし、機器の不具合なども重なったと説明した。

 この発表を受け、MSFのクリストファー・ストークス(Christopher Stokes)事務局長は米軍の行動を強く非難。「本日発表された一連の恐ろしいミスが示しているのは、米軍側の著しい怠慢と、戦争の原則に対する違反行為だ」と述べた。(c)AFP/Guillaume DECAMME