【11月25日 AFP】ボクシングの世界ヘビー級タイトルに挑戦するタイソン・フューリー(Tyson Fury、英国)が24日、ボクシング界にはドーピングに関する「大きな問題」があると主張し、解決のためには禁止薬物をすべて合法化することが必要だと持論を展開した。

 フューリーは28日、WBA・WBO・IBFスーパー王者のウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)に挑戦する。そのタイトルマッチを控え、フューリーはBBCラジオ5ライブ(BBC Radio Five Live)に出演し、「ボクシング界は、薬物に関して大きな問題を抱えている」と述べた。

「だからといって、別になんとも思わない。結局のところ、薬物を使うことにどれだけの覚悟があるのかっていう話だからね。禁止薬物を使用し、体をムキムキにしたら命を縮める。そうだろう?」

「ボディービルダーや重量挙げの選手が、何人も若くして心臓発作を起こしているじゃないか。あまりに体を大きくしすぎるから、心臓が耐えられないんだ」

 元フェザー級世界王者のバリー・マクギガン(Barry McGuigan)氏は先日、薬物検査で陽性になった選手は、競技から永久追放とすべきだと話した。しかしフューリーは、むしろすべてのスポーツで薬物使用を認めるべきだと考えている。

「スポーツの薬物使用は全面的に合法、ということにすればいいのではないか。全員が薬物を使えば完璧なフェアになる。違うかい?」

「みんなが薬物を使用すれば、もっとフェアになる。99パーセントのスポーツ選手が薬をやっていないなんて言葉はでまかせだ。対戦相手のオリュンポス十二神みたいな肉体を見せられればね」

「俺にはわかるんだ。俺は子どものころからずっとトレーニングを続けてきた。ヘビー級の世界王者を目指して戦ってきた。だけど俺の体はゼリーみたいにぶよぶよだ。それが自然な体なんだよ」

(c)AFP