【11月19日 AFP】フランス南部マルセイユ(Marseille)で18日、ユダヤ人学校の教師(57)が、3人組の集団に刺され負傷する事件があった。地元当局が明らかにした。犯人らは、ユダヤ教を冒涜(ぼうとく)する言葉を叫び、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」への支持を示していたとされる。

 地元警察や捜査関係筋によると、教師は18日午後8時(日本時間19日午前4時)ごろ、マルセイユ13区にある自宅前で襲われた。自宅は教師が勤めるユダヤ人学校やシナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)の近くで、教師は当時、ユダヤ教徒の男性がかぶる「キッパ」と呼ばれる帽子を着用していた。

 地元検事によると、スクーターに乗った犯人らは、2012年にトゥールーズ(Toulouse)でユダヤ人の生徒3人を含む7人を射殺したモハメド・メラ(Mohamed Merah)容疑者の写真をスマートフォン(多機能携帯電話)の画面に表示し、これを見るよう教師に強要。さらにISのロゴがプリントされたTシャツを見せた後、ナイフで教師の腕と脚、腹部を刺した。

 教師は重傷は免れたものの、病院に搬送された。男らは現場から逃走し、13区一帯では警察による捜索活動が行われた。(c)AFP